plic
ラテン語 Latin折る、重ねる
この語根について
語根 plic は、ラテン語の plicāre「折る」から来ています。1枚の布か羊皮紙を思い浮かべてください。それはいろいろな方向に折ることができ、ラテン語では、どちら向きに折るのかを接頭辞で表しました。「折る」というこのひとつの物理的な動作が、驚くほど多くの英単語を説明してくれます。
ものを 一緒に 折り込むと、重なり合ってごちゃごちゃになります。com-(一緒に)+ plic → complicate は文字どおり「一緒に折り込む」で、complicated な問題とは、あらゆるものが互いに折り込まれてしまった問題のことです。何かを 外へ 折り広げて平らにすると、ようやく中が見えます。ex-(外へ)+ plic → explicit は「折り広げられた」、つまり何も隠さず開いてある状態です。何かを 内側へ 折り込むと、それは隠れます。in-(中へ)+ plic → implicit は「中に折り込まれた」、存在はしているけれども言葉にされていない状態です。同じ「内と外」の対比は、implicate(人を犯罪に折り込む=巻き込む)と explicate(文章を折り広げて説明する)にも見られます。
何度も繰り返し 折ると、写しができます。re-(元へ、再び)+ plic → replicate は「折り返す」、つまり複製することで、replica は折り返してできた写し(複製品)です。何層にも 折り重ねると量が増えていきます。multi-(多くの)+ plic → multiply(増やす、掛け算する)です。もつれるまで 徹底的に 折ると、per-(完全に)+ plic → perplex、人をどうしようもなくこんがらがらせる(当惑させる)ことになります。
ここで意外な事実です。apply、employ、display、deploy、ploy といった日常的な単語の一群は、実は 同じ 語根が、フランス風の衣装をまとっただけのものなのです。plicāre は古フランス語を通る間に、やわらかく -ploi / -ployer になりました。つまり apply は ad-(〜の方へ)+ 折る=「〜の方へ折る、あるものを別のものの上に重ねる」、employ は in- + 折る=「人を仕事の中へ折り込む」です。display と deploy はどちらも dis-(離れて)+ 折る=「折り広げる、展開する」で、display は「見せる」意味を、deploy は軍事的な「部隊を展開する」意味を受け継ぎました。ploy はちょっとした巧みな「折り」、つまり策略です。ploy = plic だと分かれば、ビジネスや軍事の語彙のかなりの部分が、ひとつのイメージの後ろにきれいに並びます。
文字どおりの「折る」に近いところにとどまっている、控えめなメンバーもいます。pliable と pliant は曲げやすいものを表し、pleat と plait は布や髪に見える折り目(プリーツ、三つ編み)です。supplicate は sub-(下に)+ 折る=自分の身を下へ折り曲げる、つまり低く身をかがめて懇願することです。
このファミリーのルールはこうです。接頭辞が何であれ、plic はいつも「折る」です。「どちら向きに折ったのか?」と問いかけてみてください。一緒に(complicate)、外へ(explicit)、内へ(implicit)、再び(replicate)、下へ(supplicate)。そうすれば意味がすっと収まります。
1枚の紙を折るところを想像してください。一緒に折り込むと complic-ate(複雑)になり、外へ平らに広げると expli-cit(明白)、内に折り込むと impli-cit(暗黙)のままです。apply、employ、deploy も、フランス語風に姿を変えた同じ「折る」です。何かを自分の方へ、仕事の中へ、あるいは戦場いっぱいに「折って」いるのです。
代表的な単語を詳しく
同じ語根を持つ単語の中から、特に語る価値のある数語を選び、その成り立ちを一つずつひもときます。
explicitex-(外へ)+ plic(折る)で、「折り広げられた、広げられた」という意味です。地図を、すべての道が見えるまで広げるところを想像してください。折り目に隠れたところはもう何もありません。それが explicit で、推測の余地がないほどはっきり述べられていることです。対になる双子は implicit(in- + plic、「中に折り込まれた」)で、意味が内側にしまい込まれたままの状態です。この2語は、plic が「折る向き」、つまり外か内かを表すことを何よりはっきり示しています。
ex-(外へ)+ plic(折る)で、「折り広げられた、広げられた」という意味です。地図を、すべての道が見えるまで広げるところを想像してください。折り目に隠れたところはもう何もありません。それが explicit で、推測の余地がないほどはっきり述べられていることです。対になる双子は implicit(in- + plic、「中に折り込まれた」)で、意味が内側にしまい込まれたままの状態です。この2語は、plic が「折る向き」、つまり外か内かを表すことを何よりはっきり示しています。
explicit を見るcomplicatecom-(一緒に)+ plic(折る)で、「一緒に折り込む」という意味です。何枚もの紙を互いに折り込んでいって、どの端がどの紙のものか分からなくなるところを想像してください。そのもつれこそが complicated な状況です。この語は物理的なイメージを失っていません。物事が complicated になるのは、まさに多すぎる部分が互いに折り込まれてしまったときなのです。
com-(一緒に)+ plic(折る)で、「一緒に折り込む」という意味です。何枚もの紙を互いに折り込んでいって、どの端がどの紙のものか分からなくなるところを想像してください。そのもつれこそが complicated な状況です。この語は物理的なイメージを失っていません。物事が complicated になるのは、まさに多すぎる部分が互いに折り込まれてしまったときなのです。
complicate を見るapplyいちばん姿を変えているメンバーです。apply はラテン語の ad-(〜の方へ)+ plicāre(折る)から来ていますが、古フランス語を経由する間に plicāre がやわらかく -ply になりました。「〜の方へ折る」とは、あるものを別のものの上に重ねることです。だから apply paint to a wall(壁にペンキを塗る)、apply a rule to a case(規則を事例に当てはめる)と言い、apply for a job(仕事に応募する=自分をその仕事に重ねる)とも言うのです。同じ「折る」でもフランス語の綴りになっているため、apply、employ、display、deploy は plic にはまったく見えません。
いちばん姿を変えているメンバーです。apply はラテン語の ad-(〜の方へ)+ plicāre(折る)から来ていますが、古フランス語を経由する間に plicāre がやわらかく -ply になりました。「〜の方へ折る」とは、あるものを別のものの上に重ねることです。だから apply paint to a wall(壁にペンキを塗る)、apply a rule to a case(規則を事例に当てはめる)と言い、apply for a job(仕事に応募する=自分をその仕事に重ねる)とも言うのです。同じ「折る」でもフランス語の綴りになっているため、apply、employ、display、deploy は plic にはまったく見えません。
apply を見るdeploydis-(離れて)+ plic(折る)がフランス語を経て、「折り広げる、展開する」という意味になりました。折りたたまれた地図や、折りたたまれるように並んだ兵士の列が、地面いっぱいに広げられる。それが deploy です。兄弟の display もまったく同じ部品(dis- + plic)でできていますが、display は「見せるために広げる」意味を、deploy は軍事的な「行動のために展開する」意味を受け継ぎました。ひとつの「広げる」が、2つの道を歩んだのです。
dis-(離れて)+ plic(折る)がフランス語を経て、「折り広げる、展開する」という意味になりました。折りたたまれた地図や、折りたたまれるように並んだ兵士の列が、地面いっぱいに広げられる。それが deploy です。兄弟の display もまったく同じ部品(dis- + plic)でできていますが、display は「見せるために広げる」意味を、deploy は軍事的な「行動のために展開する」意味を受け継ぎました。ひとつの「広げる」が、2つの道を歩んだのです。
deploy を見るperplexper-(徹底的に)+ plex(plic と同系統の「折る・編む」の形)で、「すみずみまで折り重ねられた」という意味です。何度も何度も自分自身に折り重なって、引っぱるべき端が見つからない結び目を想像してください。perplexing な問題とは、まさにそんな感じがするものです。-plex という綴り(complex や multiplex にも見られます)は、plic の仲間が別のラテン語の形で顔を出したものです。
per-(徹底的に)+ plex(plic と同系統の「折る・編む」の形)で、「すみずみまで折り重ねられた」という意味です。何度も何度も自分自身に折り重なって、引っぱるべき端が見つからない結び目を想像してください。perplexing な問題とは、まさにそんな感じがするものです。-plex という綴り(complex や multiplex にも見られます)は、plic の仲間が別のラテン語の形で顔を出したものです。
perplex を見る関連する語根
どちらも「曲げる」ことに関わりますが、plic(折る)は平らなものを自分自身に折り重ねて層を作ります(complicate、explicit、multiply)。flect/flex は線や方向を曲げます(reflect「後ろへ曲げる=反射する」、flexible「曲げられる」)。見分け方:積み重ね・層になるなら plic、向きが変わる・カーブするなら flect です。
plic と flex は、どちらも「曲げる」という意味で英語に入ってきて、flexible と pliable のように見た目も似ています。ただし flex の単語はたいてい、曲がってばねのように戻るという文字どおりの感覚を保っている(flex a muscle、flexible)のに対し、plic の単語は「折る・重ねる」の方向へ意味が移っていきました(complicated、implicit)。元に戻るなら flex、折ったまま折れた状態にとどまるなら plic です。
関連する単語 · 55
employee
従業員、社員
apply
申し込む;適用する;塗る
application
申し込み、申請;応用、適用;アプリ
complex
複雑な;複合施設;コンプレックス
multiple
多数の、複数の;倍数
employ
雇う;用いる
display
展示する、表示する;展示;ディスプレー
reply
返事をする、答える;返事、回答
employer
雇い主、雇用者
implication
含意、暗示;(予想される)影響
employment
雇用、就職;職
imply
ほのめかす;意味する、含む
unemployment
失業;失業率
complexity
複雑さ
exploit
利用する、搾取する;偉業
deploy
配備する、展開する;導入する
compliance
順守、従うこと
comply
従う、順守する
explicit
明確な、はっきりした
complication
面倒な問題;合併症
applicant
申請者、応募者
complicate
複雑にする、面倒にする
multiply
掛ける、掛け算をする;増やす、増える;繁殖する
unemployed
失業した、無職の;失業者