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jur

ラテン語 Latin

法、権利、誓い、正義

変化形:jurjudjus
あなたの習熟度

この語根について

ローマ社会の中心には、一つの単語がありました。jūs です。この語は「法」と「権利」の両方を意味しました。ローマ人にとって、この二つは同じものでした。法にかなうことこそが、正当にあなたのものだったのです。jūs からは jūstus(法にかなった、公正な)が生まれ、そこから英語の just(公正な)と justice(公正であること、そしてそれを実現する司法の仕組み)ができました。何かを justify するとは、文字どおりには「just にする」こと、つまりそれが正しいことにかなっていると示すことです。

ところが jūs には、もう一つ対になる考え方がありました。「誓う」ことです。法に自分を結びつけるために、人は誓いを立てました。これが jūrāre「正しいものにかけて誓う」です。評決を下すために宣誓した人々の集まりが jury(陪審)になり、宣誓した一人ひとりが juror(陪審員)です。偽って誓えば perjury(偽証)を犯したことになります(per-「通り抜けて、偽って」+ jūrāre)。誓いを踏み越えてつく嘘です。conjure も始まりは同じでした。con-(一緒に)+ jūrāre で、人々を共通の誓いで結びつけるという意味でした。それが何世紀もかけて「呪文で呼び出す」という意味へ移っていきました。まるで誓いによって霊を従わせるかのように、です。

いちばん重要な枝は、二つの語根が合わさってできています。ローマの「裁判官」jūdex は、jūs(法)+ dīcere(言う)から作られました。裁判官とは文字どおり「法を口にする人」なのです。この jud- の形は、judge(裁判官、判断する)、judgement(判断)、judicial(司法の)、judiciary(司法部)、judicious(分別のある)に通っています。同じ組み合わせで jurisdiction も説明できます。jūris(法の)+ dīctiō(言うこと)で、ある地域に対して「法を告げる」権限、つまり管轄権です。さらに prejudice もそうです。prae-(前に)+ jūdicium(判断)で、事実を知る前に下した判断、つまり先入観や偏見を表します。

次は jūs の暗い面です。前に in-(〜でない、〜に反して)をつけると injūria、法に反してなされたこと、つまり不正行為になります。英語ではこれが体への害に絞られました。injure は人に害を与えること、injury はその損傷、つまりけがです。抽象的な意味を保っているのが injustice(不正、不公平)で、正しいことが欠けている状態を指します。

一つ注意があります。adjust / adjustment / adjustable / readjust のグループは、昔からこの語根の仲間とされてきましたが、その由来には異論があります。多くの辞書は、これを古フランス語の ajuster にさかのぼらせ、さらにラテン語の ad- + juxtā(近くに、並んで)、つまり「近づける、ぴったり合わせる」から来たと説明しており、jūs から来たとはしていません。「法・権利」とのつながりは、後から生まれた民間語源である可能性が高いのです。学習者が昔からこの語を jur の仲間としてまとめてきたのでここに載せていますが、つながりは不確かなものとして扱ってください。

ラテン語の jūs, jūris「法、権利」、jūrāre「誓う」、jūdex「裁判官」(jūs + dīcere「法を語る人」)から来ています。英語の法律用語の中心をなし、justice(正義)、judge(裁判官)、jury(陪審)、jurisdiction(管轄権)などがあります。injury(けが)は in- + jūs で「法に反すること」、つまり不正・害を意味します。jur/jud/jus の形があります。
覚え方のコツ

法廷の場面を思い浮かべてください。まず jury(陪審)が宣誓し(jūrāre=誓う)、次に judge(裁判官)が法を口にして(jūdex=jūs+言う)、justice(正義)が下されます。「誓う → 裁く → 正義」、これで一家がそろいます。そして in- + jus で「法に反すること」= injury(けが)も覚えておきましょう。

代表的な単語を詳しく

同じ語根を持つ単語の中から、特に語る価値のある数語を選び、その成り立ちを一つずつひもときます。

judge目の前にありながら気づきにくい、二つの語根からできた単語です。*jūdex* は jūs(法)+ dīcere(言う)で、「法を口にする人」という意味です。この成り立ちを知ると、judge が法廷の裁判官と、日常で意見を下す「判断する」という行為の両方を意味する理由がわかります。どちらの場合も、何かについて判定を言い渡しているのです。

目の前にありながら気づきにくい、二つの語根からできた単語です。*jūdex* は jūs(法)+ dīcere(言う)で、「法を口にする人」という意味です。この成り立ちを知ると、judge が法廷の裁判官と、日常で意見を下す「判断する」という行為の両方を意味する理由がわかります。どちらの場合も、何かについて判定を言い渡しているのです。

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prejudiceprae-(前に)+ jūdicium(判断)で、証拠を見る*前に*下した判定のことです。この単語には概念そのものが組み込まれています。prejudice は文字どおり「前もって裁くこと」です。「前もって裁く」と気づけば、「不公平で凝り固まった意見」という意味は当然のことに思えます。判断する資格を得る前に、もう決めてしまっているのですから。

prae-(前に)+ jūdicium(判断)で、証拠を見る*前に*下した判定のことです。この単語には概念そのものが組み込まれています。prejudice は文字どおり「前もって裁くこと」です。「前もって裁く」と気づけば、「不公平で凝り固まった意見」という意味は当然のことに思えます。判断する資格を得る前に、もう決めてしまっているのですから。

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injureこの一家の意外なメンバーです。in-(〜でない、〜に反して)+ jūs(法、権利)で injūria、「法に反してなされたこと」、つまり不正です。ラテン語では抽象的な意味(人に対してなされた不正)でしたが、英語では体への害に絞られました。古い抽象的な意味は、injure someone's pride / reputation(人の自尊心・評判を傷つける)という言い方や、injustice(不正)に残っています。

この一家の意外なメンバーです。in-(〜でない、〜に反して)+ jūs(法、権利)で injūria、「法に反してなされたこと」、つまり不正です。ラテン語では抽象的な意味(人に対してなされた不正)でしたが、英語では体への害に絞られました。古い抽象的な意味は、injure someone's pride / reputation(人の自尊心・評判を傷つける)という言い方や、injustice(不正)に残っています。

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juryこれは「裁く」からではなく、「*誓う*」から来ています。jūrāre(誓いを立てる)です。jury とは、正しい評決を下すことを*宣誓した*人々の集まりです。同じ「誓い」の語根で、perjury(偽りの誓い=偽証)や conjure(もとは共通の誓いで結びつけること)も説明できます。

これは「裁く」からではなく、「*誓う*」から来ています。jūrāre(誓いを立てる)です。jury とは、正しい評決を下すことを*宣誓した*人々の集まりです。同じ「誓い」の語根で、perjury(偽りの誓い=偽証)や conjure(もとは共通の誓いで結びつけること)も説明できます。

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justicejūstus(法・正しさにかなった)から来ています。英語の justice は二つの意味を同時に持っています。一つは公正という道徳的な理想(fight for justice「正義のために戦う」)、もう一つはそれを実現する具体的な仕組み(the justice system「司法制度」、最高裁判所の Justice「判事」)です。同じ一つの単語の中で、抽象的な価値と制度が溶け合っているのです。

jūstus(法・正しさにかなった)から来ています。英語の justice は二つの意味を同時に持っています。一つは公正という道徳的な理想(fight for justice「正義のために戦う」)、もう一つはそれを実現する具体的な仕組み(the justice system「司法制度」、最高裁判所の Justice「判事」)です。同じ一つの単語の中で、抽象的な価値と制度が溶け合っているのです。

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関連する語根

dic同源

jur と dic は二つの単語の中で出会います。*jūdex*(裁判官)は jūs + dīcere で「法を口にする人」、*jurisdiction* は「法を告げること」です。jur の単語で、権威が声に出して宣言される場面が関わっていたら、その中には dic(言う)が隠れています。

leg類義

どちらも「法」に関わりますが、見ている角度が違います。jur(jūs)は*権利や正義*としての法、つまり原理です(justice、jury、judge)。leg(lēx, lēgis)は*成文化された法令*としての法、つまり定められた規則です(legal、legislate、legitimate)。公正という原理なら jur、条文に書かれたルールなら leg と覚えましょう。

関連する単語 · 75

単語リスト:

just

ちょうど;ただ〜だけ;たった今;公正な

judge

判断する;判決を下す;裁判官

justice

正義、公正;司法、裁き

injury

けが、負傷;損害

jury

陪審;審査員団

adjust

調整する;適応する

justify

正当化する;正しいと証明する

adjustment

調整、調節

injure

けがをさせる、傷つける

juror

陪審員

jurisdiction

司法権、管轄権;管轄区域

prejudice

偏見、先入観;偏見を抱かせる;損なう

justification

正当な理由;正当化

injustice

不正、不公平

conjure

手品をする;(魔法で)呼び出す

judiciary

司法部、裁判所;裁判官

adjustable

調節できる、調整可能な

unjust

不公平な、不当な

perjury

偽証(罪)

judgement

判断力;意見、判断;判決

jurisprudence

法学、法理学

justified

正当な、もっともな;(文字組が)両端そろえの

justifiable

正当と認められる、もっともな

judgmental

すぐに人を批判する、決めつける