このレッスンの目標:st/sist/stat(立つ、置く、据える)をマスターしましょう。静止しているもの(stationary、static)、行く手に立ちはだかるもの(obstacle)、圧力の中でも立ち続けること(persist、withstand)の背後にある語根です。
この語根について
この語族のほとんどの単語は、ある一つの人間の姿にさかのぼります。それは、自分の足でじっと立っている人の姿です。ラテン語の動詞 stāre は「立つ」という意味で、ラテン語はそこに「どのように、どこに 立っているか」を示す接頭辞をつけて、大きな語族を作り上げました。
いちばん直接的な枝は、「立っている、まっすぐである」という素朴な意味をそのまま残しています。con-(共に、しっかり)+ stāre からは constant、つまりいつも同じように立ち続けているもの。circum-(周りに)+ stāre からは circumstance、出来事の「周りに立っている」状況。in-(上に)+ stāre からは instant と instance、今まさに自分の上に「立っている」もの、つまり「この場合、この事例」です。
ラテン語にはもう一つ、sistere「立たせる、立場をとる」という動詞がありました。これが -sist の枝で、どの向きに立つのかは接頭辞が教えてくれます。re-(逆らって)+ sistere → resist(立ち向かう、抵抗する)、con-(共に)+ sistere → consist(共に立つ=〜から成る)、as-(〜の方へ)+ sistere → assist(人のそばに立って助ける)、per-(通して)+ sistere → persist(最後まで立ち続ける)。そして意外なのが exist で、ex-(外へ)+ sistere =「外へ立ち現れる」。存在するとは、文字どおり無の中から立ち現れることなのです。
三つ目の動詞 statuere(立てる、定める)は -stitut- の単語を生みました。con- + statuere → constitute(共に立てる=構成する)、in- → institute(設立する)、sub- → substitute(あるものの代わりに下に立てる=代用する)。さらに名詞形の status / statiō(立っていること、位置)からは、英語の state、status、static、station、statue、statute、stable、statistics が生まれました。どれも定まった立ち位置や状態に関わる単語です。
最後に、古フランス語を経由して英語に入った、すり減った日常的なラテン語の枝があります。stay、stage、store、rest、arrest、restore、restaurant(人を元気に 回復させる 場所)、そして substance(物の「下に立つ」もの=本質)や distance(「離れて立つ」こと=距離)です。
この語根はラテン語の外にも広がっています。ゲルマン語系の動詞 stand と understand は親戚ですし、ギリシャ語の histēmi(立つ)もそうです。そこからは system(共に立てられたもの)、static、さらに ecstasy(自分の外に立つこと=我を忘れること)が生まれました。これらはすべて、先史時代の印欧祖語の語根 steh₂-「立つ」の子孫です。「立つ」という絵が見えれば、この巨大な語族がきれいに一列に並びます。
st-/sist-/stat- の単語には、どれも 立っている 人が隠れています。どこに立っているかを思い浮かべましょう。resist は 逆らって 立つ、consist は 共に 立つ、assist は そばに 立って助ける、exist は 外へ 立ち現れる、status は自分が立っている 位置 です。
重点単語· 8
ob-(〜に逆らって、行く手に)+ sta(立つ)+ -cle(道具、もの)=「行く手に立ちはだかるもの」。目の前にどんと置かれて道をふさいでいる何かを思い浮かべてください。物理的な障害物から、あらゆる抽象的な妨げへと簡単に広がります。an obstacle to peace(平和への障害)、an obstacle to success(成功への妨げ)のように使います。
The biggest obstacle to the deal was the high price.
Runners leaped over each obstacle on the course.
stationary と persist に含まれる語根 st/sist/stat の意味は…
per-(通して、徹底的に)+ sist(stāre「立つ」の重複形)=「最後までずっと立ち続ける」。努力を persist する人でも、何年も persist する問題でも、イメージは同じです。しっかり立ち、倒れることを拒み、最後まで持ちこたえるのです。
persist、resist、insist、consist、exist の -sist- は、stāre の特別な重複形です。ラテン語は音を重ねて(si-st-)「立たせる」という意味を作りました。だからこの語族はどれも「立つ」ことにかかわっています。最後まで立つ(persist)、逆らって立つ(resist)、上に立って譲らない(insist)、外に立ち現れる(exist)。
If you persist in asking, they may eventually agree.
The symptoms persisted for several weeks.
A component part of a whole; a voter represented by an elected official
構成要素、成分;有権者、選挙民
ob-(行く手に)+ sta + -cle →「行く手に立ちはだかるもの」。どの単語でしょう?
An irrational belief that events can be influenced by magical or mystical means
迷信
その他の派生語 · 40語
派生語の一覧は語根ページでご覧いただけます。
学習のヒント
TOEFL で注意したい点が2つあります。一つ目は、stationary(静止した。気象の文章でよく出る stationary front =停滞前線)と stationery(文房具)の発音がまったく同じことです。後者は、中世に市場で決まった station(持ち場)を構えていた商人に由来します。語根は同じで、役割が違うだけです。二つ目は、英語の stand がラテン語 stare のゲルマン語側の親戚で、同じ古い語根にさかのぼることです。そのため withstand(地震などに耐える)もこのファミリーに入ります。語彙問題で見慣れない st- の単語が出たら、まず「何が立っているのか、接頭辞はどこを示しているのか」を考えましょう。
関連する語根
st(stāre から)は「立つ」、sed/sid(sedēre から)は「座る」です。この二つは基本的な姿勢で、しばしば対になります。constant(しっかり立ち続ける)と resident(座る・腰を落ち着ける人=住民)のように。立つ → st、座る・落ち着く → sed と覚えましょう。
st- によく似ていますが、無関係です。stinct(instinct、distinct、extinct)はラテン語の stinguere「突く/消す」から来ていて、stāre「立つ」ではありません。意味が立つことや位置に関わるなら st、鋭く突くことや火が消されることに関わるなら stinct です。
同じ印欧祖語の語根 *steh₂-* のギリシャ語の枝です。ギリシャ語 histēmi「立つ」から、英語の system、static、ecstasy が生まれました。ラテン語の stāre と祖先は同じで、たどってきた言語の道が違うだけです。
まとめクイズ
語根 st/sist/stat の意味はどれですか?