TOEFL頻出の語根49|語源でiBTのアカデミック単語を読み解く
TOEFL は、アメリカやカナダなどの大学・大学院へ留学するときに求められる「アカデミック英語」の試験です。リーディングの長文を読んでいると、数段落のうちに construct、reconstruct、obstruct が立て続けに出てくることがあります。これを別々の3単語として覚えていたなら、本当は1つで済むものを3回覚えたことになります。3語に共通するのは「建てる」を意味する語根 struct。語根が見えるようになれば、見慣れない学術語も「立ちはだかる壁」ではなく、「分解して読み解けるもの」に変わります。
この記事では、TOEFL に出る単語をもっとも多く読み解ける語根を49個紹介します。Wordiyo の TOEFL 語根コース(英語) の軸になっているのも、この49個です。それぞれの語根について、核となる意味と、TOEFL のリーディング・リスニング・ライティングで実際に使われる学術語を挙げました。
このリストの使い方
49個を一度に覚えようとしないでください。1日5個ずつで十分です。語根ごとに例の単語を手で隠し、「語根の意味がそれぞれの単語のどこに生きているか」を自分の言葉で説明してみましょう。読み返すのではなく、自分で意味を組み立て直す。このひと手間が語根を記憶に根づかせ、時間に追われる本番の長文でも、初めて見る単語をその場で分解できる力になります。
立つ・座る・建てるの語根
st — 立つ
- stationary(st)— 立ち止まったままの;動かない
- obstacle(ob + st)— 行く手に立ちはだかるもの;障害
- substantiate(sub + st)— しっかりした足場を与える;主張を証拠で裏づける
- persist(per + st)— 最後まで立ち続ける;やり通す、持続する
sit / sid — 座る、落ち着く
- sediment(sed)— 底に沈んで落ち着いたもの;堆積物、沈殿物
- reside(re + sid)— ある場所に腰を落ち着ける;住む
- residual(re + sid)— 沈んで後に残ったもの;残りの、残留する
- subside(sub + sid)— 下へ沈んでいく;(勢いなどが)おさまる
struct — 建てる
- construct(con + struct)— 組み合わせて建てる;建設する
- reconstruct(re + con + struct)— もう一度建てる;再建する、再構成する
- obstruct(ob + struct)— 行く手に築く;ふさぐ、妨げる
- construe(con + stru)— ことばから意味を組み立てる;解釈する
form — 形
- transform(trans + form)— 形をすっかり変える;変形させる
- conform(con + form)— 基準に自分の形を合わせる;従う、順応する
- formulate(form)— 正確で決まった形にまとめる;(考えを)明確に述べる
見る・観察する・記録するの語根
vis — 見る
- evident(e + vid)— 見てはっきりわかる;明らかな
- revise(re + vis)— もう一度見る;見直す、修正する
- supervise(super + vis)— 上から見渡す;監督する
- envision(en + vis)— 心の中で見る;思い描く
sp / spec — 見る、観察する
- specimen(spec)— その種類の典型として観察される見本;標本
- spectrum(spec)— 広げて見せた帯;スペクトル、範囲
- inspect(in + spec)— 中まで詳しく見る;検査する
- prospective(pro + spec)— 先を見ている;見込みのある、将来の
graph — 書く
- geographic(geo + graph)— 地球について書き記す;地理の
- biography(bio + graph)— 人の一生を書いたもの;伝記
- topography(topo + graph)— ある土地の表面の起伏を描き出すこと;地形
log — ことば、理性;〜の学問
- ecology(eco + log)— 生物とその環境を研究する学問;生態学
- psychology(psycho + log)— 心を研究する学問;心理学
- archaeological(archaeo + log)— 古代の遺物を研究する学問の;考古学の
話す・感じるの語根
dic — 言う、話す
- dictate(dic)— 人に書き取らせるために声に出して言う;命令する
- verdict(ver + dict)— 「真実を言うこと」;評決、判断
- contradict(contra + dict)— 反対のことを言う;矛盾する、否定する
voc — 声、呼ぶ
- advocate(ad + voc)— 支持の声を上げる;主張する、擁護する
- evoke(e + voc)— 外へ呼び出す;(感情・記憶を)呼び起こす
- provoke(pro + voc)— 反応を呼び出す;挑発する、引き起こす
- invoke(in + voc)— 支えや権威を呼び求める;(法・原則を)持ち出す
sent / sens — 感じる、知覚する
- consensus(con + sens)— 感じ方を共有すること;合意、総意
- sensory(sens)— 感覚の、知覚の
- sensible(sens)— 感じ取れる;また、分別のある、賢明な
path — 感情、苦しみ
- sympathy(sym + path)— 相手と一緒に感じること;同情、共感
- compassion(com + pass)— 苦しみをともにする気持ち;深い思いやり
- compatible(com + pat)— ともに耐えられる;両立できる、相性がよい
※ compassion と compatible に含まれる pass / pat は、ギリシャ語の path とは別の、ラテン語系の語根です。「苦しむ・耐える」という意味が近いので、ここで一緒に覚えておきましょう。
tact / tag — 触れる
- contact(con + tact)— 互いに触れ合うこと;接触
- intact(in + tact)— 触れられていない;無傷の、完全な
- tangible(tang)— 触れることができる;具体的な、実体のある
- contagious(con + tag)— 接触でうつる;伝染性の
動く・進むの語根
ced / cess — 行く、譲る
- recede(re + ced)— 後ろへ行く;後退する、遠ざかる
- exceed(ex + ceed)— 限度を越えて行く;超える
- precede(pre + ced)— 先に行く;先行する
- excessive(ex + cess)— 適切な限度を越えた;過度の
gress / grad — 歩む、段階
- progression(pro + gress)— 前へ歩み出ること;進行、発展
- gradient(grad)— 上り下りの一歩ごとの度合い;勾配
- degrade(de + grad)— 段を下りる;質を落とす、劣化させる
ven / vent — 来る
- convene(con + ven)— 一か所に集まって来る;召集する、開催する
- venue(ven)— 人々がやって来る場所;会場
- prevent(pre + vent)— 先回りして来て止める;防ぐ
it — 行く
- exit(ex + it)— 外へ行くこと;出口、退出
- transit(trans + it)— 横切って行くこと;通過、輸送
- ambition(amb + it)— 支持を求めて「歩き回ること」;野心、強い向上心
mov / mot / mob — 動く
- motive(mot)— 人を行動へと動かすもの;動機
- mobile(mob)— 動かすことができる;移動可能な
- immobilize(im + mob)— 動けなくする;固定する
cur — 走る
- occur(oc + cur)— 向かって走ってくる;起こる
- recur(re + cur)— 走って戻ってくる;再発する、くり返し起こる
- concurrent(con + cur)— 一緒に走っている;同時に起こる
- precursor(pre + cur)— 先に走る者;先駆け、前触れ
運ぶ・送る・投げるの語根
fer — 運ぶ、持つ
- infer(in + fer)— 結論を内へ運び込む;推論する
- confer(con + fer)— 持ち寄る;協議する、(称号などを)授ける
- transfer(trans + fer)— 向こう側へ運ぶ;移す、転勤させる
miss / mit — 送る
- emit(e + mit)— 外へ送り出す;放出する
- omit(o + mit)— 手放す;省く、抜かす
- transmit(trans + mit)— 向こうへ送る;伝える、送信する
- submit(sub + mit)— 下へ送る;服従する、提出する
tra / tract — 引く
- extract(ex + tract)— 引き抜く;抽出する
- distract(dis + tract)— 注意を別の方へ引き離す;気をそらす
- contract(con + tract)— 引き寄せる;縮む;(取り決めをまとめた)契約
ject — 投げる
- inject(in + ject)— 中へ投げ込む、押し込む;注入する
- eject(e + ject)— 外へ投げ出す;追い出す、排出する
- projection(pro + ject)— 前へ投げ出すこと;予測、投影
pel / puls — 押す、駆り立てる
- propel(pro + pel)— 前へ押し出す;推進する
- expel(ex + pel)— 外へ追い出す;追放する
- compel(com + pel)— 力ずくで駆り立てる;強いる
- repel(re + pel)— 押し返す;撃退する、はじく
取る・保つ・与えるの語根
cap / cep — 取る、つかむ
- perceive(per + ceive)— すっかり取り込む;気づく、知覚する
- anticipate(anti + cip)— 前もって取る;予期する
- susceptible(sus + cept)— 下から取り込まれやすい;影響を受けやすい
- intercept(inter + cept)— 途中でつかみ取る;横取りする、阻止する
tain / ten — 保つ
- obtain(ob + tain)— しっかり保つ;手に入れる
- retain(re + tain)— 手元に引き留める;保持する
- detain(de + tain)— 引き離して留めておく;引き留める、拘留する
serv — 保つ、見守る
- observe(ob + serv)— 見守る;観察する、気づく
- preservation(pre + serv)— 前もって安全に保つこと;保存、保護
- conservation(con + serv)— そのまま保つこと;保全、保護
dit / don — 与える
- donate(don)— 与える;寄付する
- donor(don)— 与える人;寄付者、提供者
- endowment(en + dow)— 長く続く贈り物として与えられたもの;寄付金、(生まれつきの)才能
pos / pon — 置く
- deposit(de + pos)— 下に置く;預ける、堆積させる
- component(com + pon)— ほかのものと一緒に置かれた部分;構成要素
- proponent(pro + pon)— 考えを前に出す人;支持者、提唱者
回る・折る・伸ばすの語根
vers / vert — 回す、向きを変える
- convert(con + vert)— すっかり向きを変える;変換する、転換する
- reverse(re + vers)— 逆向きに回す;逆にする
- invert(in + vert)— ひっくり返す;逆さにする
- versatile(vers)— いろいろな仕事に向きを変えられる;多才な、用途の広い
plic / ply — 折る、曲げる
- apply(ap + ply)— 上に折り重ねる;当てはめる、応用する
- replicate(re + plic)— もう一度折る;複製する、再現する
- complicate(com + plic)— 折り重ねる;複雑にする
tend / tens — 伸ばす
- extend(ex + tend)— 外へ伸ばす;広げる、延長する
- intensive(in + tens)— 内へ張りつめた;集中的な
- tendency(tend)— ある方向へ伸びていくこと;傾向
vol — 転がる、回る
- evolve(e + vol)— 外へ転がり出る;徐々に発展する、進化する
- revolt(re + vol)— 向きを変えて逆らう;反乱を起こす
- revolutionize(re + vol)— すっかりひっくり返す;根本から変える
circ — 円、周り
- circulate(circ)— 系の中をぐるぐる回る;循環する
- circuit(circ)— ぐるりと回ること;回路、巡回
- recycle(re + cycl)— もう一度循環させる;再利用する
※ recycle の cycl は circ とは別の、ギリシャ語系の語根です。「輪・巡る」という意味が近いので、あわせて覚えておくと便利です。
作る・生まれる・導くの語根
fac / fic — 作る、する
- manufacture(manu + fac)— 手で作る;製造する
- artifact(arti + fac)— 人の技で作られたもの;人工物、遺物
- beneficial(bene + fic)— よいことをする;有益な
- deficient(de + fic)— 作りが足りない;不足している、欠けている
gen — 生まれ、種類
- generate(gen)— 生み出す;発生させる
- genesis(gen)— 生まれ;起源、発生
- pathogen(path + gen)— 病気を生み出すもの;病原体
duc — 導く
- produce(pro + duc)— 前へ導き出す;生み出す、生産する
- reduce(re + duc)— 元へ導き戻す;減らす
- induce(in + duc)— 中へ導き入れる;引き起こす、誘発する
act — する、動かす
- interact(inter + act)— 互いの間で作用する;相互に影響し合う
- enact(en + act)— 行動や法律のかたちにする;(法律を)制定する
- activate(act)— 動き出させる;活性化する
press — 押す
- pressure(press)— 押す力;圧力
- suppress(sup + press)— 押さえつける;抑える、鎮圧する
- depression(de + press)— 押し下げられた状態;落ち込み、不況、くぼみ
終わる・満たす・流れるの語根
fin — 終わり、限界
- final(fin)— 最後に来る;最終の
- definite(de + fin)— 境界がはっきりした;明確な、確かな
- definitive(de + fin)— 問題に決着をつける;決定的な
ple / plet — 満たす、満ちた
- complete(com + ple)— すっかり満たされた;完全な
- complement(com + ple)— 全体を満たして仕上げるもの;補完するもの
- implement(im + ple)— 中を満たす;実行する、実施する
clud / clus — 閉じる
- conclude(con + clud)— すっかり閉じる;終える、結論づける
- exclude(ex + clud)— 外に締め出す;除外する
- inclusive(in + clus)— 中に閉じ込める;すべてを含んだ、包括的な
vac — 空の
- vacant(vac)— 空いている;使われていない
- evacuate(e + vac)— 中を空にする;避難させる
- vacuum(vac)— 物質が取り除かれた空間;真空
flu — 流れる
- fluent(flu)— (話し方が)すらすら流れる;流暢な
- fluid(flu)— 流れることができる;流体、流動的な
- influential(in + flu)— 中へ流れ込む;影響力のある
- confluence(con + flu)— 流れが合わさること;合流(点)
solv / solu — ゆるめる、解き放つ
- soluble(solu)— 溶かすことができる;溶ける、解決できる
- resolute(re + solv)— 迷いからきっぱり解き放たれた;断固とした
- absolve(ab + solv)— 責めから解き放つ;免除する、赦す
生命・息・天体の語根
viv / vit — 生きる
- survive(sur + viv)— 越えて生きる;生き延びる
- revive(re + viv)— 再び生き返らせる;復活させる
- vivid(viv)— 生命にあふれた;鮮やかな、生き生きとした
- vital(vit)— 生きるのに欠かせない;きわめて重要な
spir — 息をする
- inspire(in + spir)— 命や考えを吹き込む;奮い立たせる、着想を与える
- respiratory(re + spir)— 呼吸の
- aspiration(a + spir)— あるものに向かって息をすること;強い願い、大志
medi — 中間
- medium(medi)— 中間の状態;手段、媒体
- intermediate(inter + medi)— 間にある;中間の、中級の
- medieval(medi + ev)— 「中間の時代」の;中世の
aster — 星
- asteroid(aster)— 星のように見える小さな天体;小惑星
- astronomy(astro + nom)— 星々の秩序と法則;天文学
- disaster(dis + aster)— 「星まわりが悪い」出来事;災害、大惨事
「読み解ける」から「覚えている」へ
このリストを一度読んだだけでは、語根は長期記憶に移りません。効くのは次の2つです。間隔をあけた想起(数日後にもう一度語根に出会い、読み返す前に自分で思い出す)と、生成(新しい学術語の意味を、パーツから自分で組み立てる)。試験当日に物を言うのは、とくに後者です。長文には必ず、一度も見たことのない単語が出てきます。ただ並べただけのリストでは、それを分解する力は身につきません。
Wordiyo の TOEFL コースは、まさにそのために作られています。どの語根も TOEFL レベルの本物の学術語を使って学び、各レッスンの最後には、間違えた問題を正解するまで出し直すクイズ。各ユニットの締めくくりには、取り違えやすい語根どうしを対決させる復習が待っています。
TOEFL 語根コースを始める(ユニット1は無料)
語根60個と、リーディング・リスニング・ライティングに出る本物の TOEFL 学術語。間違えた問題は正解するまで出し直し。コースは英語で、ユニット1を無料で試せます。
さらに学ぶには
- 一つひとつの語根をじっくり調べたいときは、語根の一覧へ。どの語根も、クリックすると語族の全単語と発音が見られます。
- 語源学習がはじめての方は、語源とは?基礎からからどうぞ。
- ほかの試験の対策には、GRE 頻出の語根ガイドとIELTS の語根ガイドもあります。