class
ラテン語 Latin集団、部類、区分、階級
この語根について
語根 class はラテン語の classis から来ています。この一族を理解するには、古代ローマの国勢調査の日を思い浮かべるのがいちばんです。伝承によると、王セルウィウス・トゥッリウスは市民を財産ごとのグループに分けました。誰が鎧を買えるほど裕福で、誰が投石器しか持てないのかを国家が把握するためです。この財産による一つひとつの階層が classis、つまり人々の「等級」や「区分」でした。最も裕福な人々は第一の classis に属し、等級をつけられないほど貧しい人々は、文字どおり「等級の下」、infra classem とされました。
注目してほしいのは、classis が最初は本や学校とはまったく関係がなかったことです。もともとは身分によって人を分けることでした。物事を等級のついたグループに分ける、というこの一つの考えが、現代のあらゆる意味の種になっています。
- class は今でも、何かの特徴を共有するグループを指します。ローマの社会的な等級は、現代の社会階級(upper class=上流階級、working class=労働者階級)になりました。「まとめて分けられた人々のグループ」という意味は、自然に教室へと移っていきます。class とは、学年ごとにまとめられた生徒の集団のことです。英語はそこからさらに一歩進み、そのグループが受ける授業そのものも「a class」と呼ぶようになりました(「I have a math class at noon」=お昼に数学の授業がある)。さらに、ローマで最上位の classis が最も優れたものだったことから、class には「品格、上質さ」というほめ言葉の意味も加わりました。「with class」な人(品のある人)、「classy」なレストラン(高級なレストラン)です。
- classic は「最上位の等級に属する」という意味です。ローマ人は最も優れた作家たちを scriptores classici「第一級の作家」と呼び、手本として学ぶ価値があると考えました。そこで classic は、確かな最高級の品質をもつものを指すようになりました。classic novel(古典的名作小説)や、classic mistake(教科書どおりの、お手本のような間違い)のように使います。
- classical は同じ考えを、特定の最上位に絞り込んだ単語です。古代ギリシャ・ローマの文化(classical antiquity=古典古代、classical languages=古典語)を指し、さらにそうした理想の上に築かれたヨーロッパの格式ある芸術音楽の伝統(ポップスやジャズに対する classical music=クラシック音楽)も指すようになりました。
- classify / classification には、ラテン語の動詞 facere「作る」が加わっています。classify は文字どおり「クラスに作り分ける」、つまり物事を等級のついたグループに分類することです。名詞の classification はその行為や結果を指します。biological classification(生物の分類)や security classification(機密区分)などです。
- classmate / classroom は教室の意味を保っています。同じクラスの仲間と、そのクラスが集まる部屋です。
知っておきたい隠れた枝がもう一つあります。ラテン語の classis には 艦隊 という意味もありました。「招集された」軍艦の集まりです(calare「呼ぶ、召集する」と関係があるとされ、「呼び集められたグループ」という考えにつながります)。この軍事的な意味は英語にはほとんど残っていませんが、一族全体に通じる論理を説明してくれます。class とは本来、呼び集められ、等級をつけられた 人や物の集まりなのです。艦隊であれ、社会の階級であれ、生徒の列であれ、思い浮かぶ絵は同じです。選り分けられ、整列させられたグループです。
国勢調査の日に、ローマの役人が市民を等級ごとのグループに分けている様子を思い浮かべてください。その一つひとつの等級が classis です。class- の単語はどれも「グループに分ける」ことに関係しています。学校のクラス、社会の階級、classic(最上位のグループ)、classify(グループに分ける)です。
代表的な単語を詳しく
同じ語根を持つ単語の中から、特に語る価値のある数語を選び、その成り立ちを一つずつひもときます。
class一族の中で最も多義的な単語ですが、どの意味も「分けられたグループ」という一つの考えから扇のように広がっています。ローマの国勢調査の等級 → 社会階級(upper class/working class)。「学年ごとに分けられた生徒のグループ」→ 学校のクラス → そのクラスが受ける授業(a chemistry class=化学の授業)。生物学では、class は生物を大きく分けた等級の一つ「綱(こう)」です。そして、ローマで最上位の等級が最も優れていたことから、class は品格そのものも表します(she has real class=彼女には本物の品がある)。一つの単語に4つの日常的な意味がありますが、根っこにある絵は一つです。
一族の中で最も多義的な単語ですが、どの意味も「分けられたグループ」という一つの考えから扇のように広がっています。ローマの国勢調査の等級 → 社会階級(upper class/working class)。「学年ごとに分けられた生徒のグループ」→ 学校のクラス → そのクラスが受ける授業(a chemistry class=化学の授業)。生物学では、class は生物を大きく分けた等級の一つ「綱(こう)」です。そして、ローマで最上位の等級が最も優れていたことから、class は品格そのものも表します(she has real class=彼女には本物の品がある)。一つの単語に4つの日常的な意味がありますが、根っこにある絵は一つです。
class を見るclassic文字どおりには「第一級の」という意味です。ローマ人は最も優れた作家たちを scriptores classici と呼びました。手本にするにふさわしい一流の書き手、ということです。そこで classic は、確かな、手本となる品質をもつものを指します。classic film(名作映画)、classic design(定番のデザイン)などです。意外な言い方として「a classic mistake」があります。これは「すばらしい間違い」ではなく、教科書に載るような、いちばん典型的な間違いのことです。ここでは「最上位の、決定版の見本」という意味が働いています。
文字どおりには「第一級の」という意味です。ローマ人は最も優れた作家たちを scriptores classici と呼びました。手本にするにふさわしい一流の書き手、ということです。そこで classic は、確かな、手本となる品質をもつものを指します。classic film(名作映画)、classic design(定番のデザイン)などです。意外な言い方として「a classic mistake」があります。これは「すばらしい間違い」ではなく、教科書に載るような、いちばん典型的な間違いのことです。ここでは「最上位の、決定版の見本」という意味が働いています。
classic を見るclassicalclassic と同じ語根ですが、特定の「最上位」に絞り込まれています。古代ギリシャ・ローマの文化(classical antiquity=古典古代、classical languages=古典語)と、その理想に根ざしたヨーロッパの格式ある芸術音楽の伝統(classical music)です。学習者にとって大事な区別は次のとおりです。classic=その種類の中で最高の、時代を超えた;classical=古代ギリシャ・ローマや、格式ある音楽の伝統に属する。classic car は「すばらしい往年の名車」、classical music はモーツァルトのような音楽であって、「名曲」という意味ではありません。
classic と同じ語根ですが、特定の「最上位」に絞り込まれています。古代ギリシャ・ローマの文化(classical antiquity=古典古代、classical languages=古典語)と、その理想に根ざしたヨーロッパの格式ある芸術音楽の伝統(classical music)です。学習者にとって大事な区別は次のとおりです。classic=その種類の中で最高の、時代を超えた;classical=古代ギリシャ・ローマや、格式ある音楽の伝統に属する。classic car は「すばらしい往年の名車」、classical music はモーツァルトのような音楽であって、「名曲」という意味ではありません。
classical を見るclassifyclass + fac(「作る」)=「クラスに作り分ける」、つまり物事を等級のついたグループに分けることです。日常的な2つの意味がこの考えを共有しています。科学者が生物の種を classify する(カテゴリーに割り振る)ことと、政府が文書を classify する(機密の等級を割り振る。だから「classified information」は機密情報)ことです。どちらも、あるものを本来あるべき class に入れる行為です。
class + fac(「作る」)=「クラスに作り分ける」、つまり物事を等級のついたグループに分けることです。日常的な2つの意味がこの考えを共有しています。科学者が生物の種を classify する(カテゴリーに割り振る)ことと、政府が文書を classify する(機密の等級を割り振る。だから「classified information」は機密情報)ことです。どちらも、あるものを本来あるべき class に入れる行為です。
classify を見る関連する語根
どちらも順位や配列に関わる語根です。class(classis から)は、物事をグループや階層に分けることです(social class=社会階級、biological class=生物の綱)。order(ordo から)は、物事を順番に並べることや、命令の系統に置くことです(alphabetical order=アルファベット順、in order=整って、give orders=命令する)。見分け方:共通の特徴でまとめるなら class、順番や命令で並べるなら order です。
日本語ではどちらも「級」と訳したくなることがありますが、中身は違います。class は自分が属するカテゴリーや階層です(a class of animals=動物の一群、first class=一等)。gress(gradi「歩む」から)は一歩ずつ進むことです。progress、gradual、そして尺度の上の一段階としての grade などです。座っている階層なら class、進んでいく一歩一歩なら gress/grad と覚えましょう。
classify/classification は複合語で、class + fac(「作る」)=「クラスに作り分ける」です。fac は factory、manufacture や -fic で終わる単語の背後にある、「作る・する」を表す語根と同じものです。